前回投稿した【JP225USD】日経平均株価の見通しの記事では、4月30日~5月14日の間にトレーディングサイクルのボトムをつけると書きました。結果、5月13日にボトムをつけたようです。
また、次のようにも書きました。
もし、トレンドライン割れで下落に勢いがつき、3月以降の堅固な支持水準となっていた28,300円(チャートの青色線)を割り込むようなことがあれば、5月SQ(14日寄付)には27,000円近くにまで売り込まれる可能性があります。
まさに、5月13日のナイトセッションで、日経平均株価CFDは27137.8円まで売り込まれました。
一旦安値をつけた後は急速に値を戻し、28296.6円で週末を終えていますが、もう一段の下落があると見ています。
サイクル分析
前回の投稿に書いたとおり、日経平均株価には32日前後(26~37日)のトレーディングサイクルがあります。
2020年3月以降のトレーディング・サイクルの起点と終点を比較すると、これまで必ずサイクルの終点は起点を上回ってきました(下値切り上げ)。しかし、5月13日に終点を迎えたサイクルでは、はじめて終点が起点を下回りました。これは重要な変化であり、トレーディングサイクルを内包するサイクルのボトムをつけるまで、下落トレンドが継続することを示唆しています。
近年の日経平均株価のチャートをみると、トレーディングサイクル(32日サイクル)を内包する上位のサイクルとして7~8カ月サイクルを確認することができます。このサイクルの次のボトムは、トレーディングサイクルから見て、6月18日頃(~7月5日)につける可能性があります。
つまり、5月13日~6月18日の32日サイクルは弱気型であり、6月18日頃には5月13日安値27137.8円を更新してくるはずです。
なお、弱気型サイクルであってもサイクル序盤(サイクルの8分の1の期間)は強気であり、今回のケースでは少なくとも5月18日までは戻り高値を試すことになります。
パターン分析
では、次の下値目標はどれくらいの水準か、チャート・パターンから推測します。
1. 下降型トライアングル
いくつか確認できるチャートパターンがありますが、まずは下降型トライアングル。
このチャートパターンに基づく下値目標値は次のとおりです。
- パターンに基づく下値目標値26,090円
- パターンを下方ブレイクした場合の平均下落率に基づく目標値は24,337円
2の場合は、コロナショック前の高値(2018年10月高値)である24624.8円をテストする形になりそうです。
2. ヘッド・アンド・ショルダーズ
このチャートパターンに基づく下値目標値は次のとおりです。
- パターンに基づく下値目標値26,008円
- パターンを下方ブレイクした場合の平均下落率に基づく目標値は22,867円
2を達成することは、ボトムまでに期間を考えると想定しにくい。達成し得るとすれば、日本にとって良くないことが起きることになりそう。
3. メガホン(上昇ウェッジ型)
このチャートパターンに基づく下値目標値は次のとおりです。
- パターンに基づく下値目標値24,836.9円
- パターンを下方ブレイクした場合の平均下落率に基づく目標値は24,865円
チャート・パターンまとめ
3つのパターンが示す下値目標は、①26,000円水準、②25,000円割れ水準に大別できます。
これはいよいよ2月26日のツイートが現実になるかも。
https://twitter.com/10pipsHUNTER/status/1365256848799002625?s=20
反対シナリオ
2021年2月16日から5月13日までフラッグ・パターンを形成しているとするシナリオ。パターンの完成は、下降チャンネルの上方ブレイクアウト。
通常、フラッグ形成期間中は出来高の減少傾向が続き、ブレイクアウト後に出来高上昇が始まるが、今回はここ数日の下落に合わせて出来高が急増している。出来高だけを見れば、下降トレンド開始に見えるので、フラッグではないとは思うが、相場に絶対はないので、一応、ブル・シナリオも頭の片隅には置いておく。