2021年6月18日のNYダウ平均株価の終わり方は良くありませんでした。トリプルウィッチングだったとは言え、来週以降の波乱を予感させる終わり方でした。
米国市場において株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプション取引の3つの取引期限満了日が重なる日のこと。3月、6月、9月、12月の第三金曜日がそれにあたる。特別清算指数(SQ)算出に伴い取引量が増加することから株式相場に波乱が起こりやすい日と言われており、「ウィッチ(魔女)」の名が付いている。
source: 野村証券 証券用語解説集
パターン分析
チャートはNYダウ平均株価CFD<OANDA:US30>の8時間足チャート。
週末の下落により、絵に描いたようなアダムとイブ型のダブルトップが形成されています。
このチャートパターンによる目標値は32393.7ドル(目標値への到達率は69%)。週末終値からわずか800ドルしか離れていません。
一方、もう一つの平均下落率に基づく目標値は、かなりの下の水準を指しています。
このチャートパターンの平均下落率は18%であるため、NYダウ平均株価に適用すると27303ドルまで下がってしまうことになります。先週の下落によって、コロナ安値からのトレンドライン(緑色)をはっきりと割ってしまっているので、ひょっとするとNYダウ平均株価はトレンド転換した可能性があります。
アノマリー
アノマリーをみると、トリプルウィッチングの翌週は下げる可能性が高くなっています。
6月と9月は、トリプルウィッチングの週もその翌週も特に波乱が起きやすく、明らかに下落の方が多いことを覚えておく必要がある。
source: アノマリー投資
まとめ
チャートパターンとアノマリーから判断すると、2021年6月21日の週は、パターンによる目標値32393.7ドルに到達すると見てよいでしょう。
問題はその後。先週からの下落が例年どおりトリプルウィッチングによるものであれば、6月末までの下落局面は良い買い場になりそうです。
しかし、もし先週からの下落の原因がFRB政策金利の先高感によるものであれば、下落トレンドへの初動かもしれません。実際に、6月18日には、これまで低位で推移していた米国2年債利回りが急騰し、フラットニングが生じています。